ここ最近は雪かきのせいもあってか、
腰や背中が痛いと行っていらっしゃる方が季節がら増えています。
特にその時は痛くなかったものの、次の日から痛い。
ひどいと何もしてなくても痛いので背中を丸められない。
椅子に座っていると痛くなる。
な方から、
ぎっくり腰のようにもう動かすのも痛くて歩くのもやっとという方まで、
同じ腰痛でも色んなタイプの方がいらっしゃいます。
うちの治療院で鍼(針)の治療をする場合は、腰が痛いからといって、
董氏楊氏奇穴(当院でメインに取り扱う鍼灸治療の名前です。)を使うようになってからは、
基本腰に針を打つことはまずないです。
※その昔は患部からその付近にかけて大量に鍼を打っていた時代もありました。
ましてやぎっくり腰のような急性で炎症もあるような場合では、
その場所に針を打てば炎症を悪化させる可能性も否めないので、
なおさらその患部に打つということは基本はないです。

手に針を打つ場合ですと、その人がどこの場所を痛めているのかによって、
手にも打つ場所が変わってきます。
なので痛い場所がこの辺という方からもうまさにココが痛い!という方まで様々ですが、
それぞれに合わせた場所にあわせて手に鍼を打って治療します。
手首回りだったり肘の周りであったり、実際に痛い場所に刺さない場合は、
最初に痛いと言っていた腰の動作、
例えば前にかがむと痛い、ねじると痛い場合などは、
手に鍼をした状態で実際にその動きをしてもらって、良くなっているかどうかを確認していきます。
なので受けている患者さんも実際の効果があるかどうかが目に見えて分かりやすいものだと思います。
これはいつも皆さんから
「なんで腕なの?」
と聞かれることが初診時はとてもとても多いわけですが・・・

東洋学的には腰と対応している場所というのは色々なところにあるわけですが、
鍼灸の場合は経絡とよばれる路線図のようなものが全身にあると言われています。
イメージとしては、札幌なら地下鉄が南北線、東西線、東豊線と3本の路線があるわけですが、
皆さんが良く聞くツボ(経穴と言います。)は実際の駅だったりします。
なので大通駅や札幌駅のような複数の路線図が交差するところもあったりするわけです。
神経と同じなの?ともよく聞かれますが、
それともまた違うものだと科学的にもまだまだ全ては証明されていない部分ではあったりします。
ただ昔から鍼灸や東洋医学での古典にあって実際に効果があるものが現代でも残っていることを考えると、とても凄いことだなぁと日々この仕事をしていると痛感させられます。
少し脱線しましたが、腰に繋がっている路線図は腰だけではなく、手にもつながっている部分があるということです。
なので腰痛や坐骨神経痛などの症状が手に鍼を打っても良くなったりしています。
「不思議ですね~!」
とはよく言われます。笑
ただし残念ながら何でもかんでもが鍼で良くなるとは限らないもので、
構造上の問題(年に3,4人はいらっしゃるのですが・・・)
なかなか鍼の効果が見られない方で、
レントゲンやMRIを撮りに行ってもらったら、
骨折していました。その患部が潰れていました。
なんてことはあります。
確かに仮に骨折をしていても、痛み自体を鎮痛する効果もあったり、
治癒や血流を促進する効果もあるため、
出来るだけ早く治したくて治療する分には鍼灸はより良いのではかなとは思います。

たまに治療後すぐに動けるようになったのですぐに運動を再開したり、
また腰を痛める動作をもう良くなったと早合点してする方がいつも多いなと思いますが・・・
ちゃんと痛みがなくなって炎症が落ち着いてから行うようにしない場合、
たいてい2日後にいらっしゃったときにまたすごく痛くなってきて・・・
なんて方は残念ながらいらしゃったりします。
当院では腰痛や坐骨神経痛などに限りませんが、治療をするのはもちろんですが、
その後のセルフケアやこのくらいの運動が出来るようになってからメンテナンスに移行してもらうことが多いです。
特に繰り返し同じ症状が出てしまう方の場合は、痛くなくなったら終わり。
というようにしているとそのうち次に同じ症状が出た場合はよりさらに重症になってしまうのを防ぐためにも、
個別にそれぞれの方や症状にあったやり方のセルフケアをお願いしています。
例えば腰痛の方であれば何が原因だったかにもよりますが、少なくともちゃんと自体重でのスクワット(正しいフォームで!意外とここが重要です。笑)が正しく10回3セットくらいは、
難なくこなせるくらいには最低でもなってもらいたいと思っています。
確かに面倒かもしれませんが、それが結果的に皆さんの有意義な未来につながっていると思っているからです。
そしてインフルエンザでも風邪でも腰痛でもそうですが、
しっかりと治療したあとは、ちゃんと食べて、寝る。
きちんと休むということも身体を回復させるうえでは、とても大事なことですよね。
私も日々運動をするので言えることですが、
しっかりと良くなってから思い切り運動すると良いですよね!
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